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着工64日目:上棟~屋根工事へ一気に前進

着工後64日目、ホームインスペクションの方や自身の指摘の結果、一般的な工事日程よりも長めになっていますが一気に上棟、屋根工事へと進んでいきました。

  

我が家は注文住宅2軒目ということと工事日程が少しおしていましたので上棟式は執り行わず、上棟後すぐさま屋根工事へと入っていきました。

ご覧の通り家を建てているという実感が湧いてくるのもこのあたりからでしょうか。

これまでは画像からしかイメージできていなかった我が家が原寸大となって表れてきた様はやはり2軒目であっても感動します。もちろんまだ中身としては柱がむき出しとなっていますし天井もありませんので張りぼて感は否めませんが、建売住宅や中古住宅では見ることのできない構造の部分を見ることのできるチャンスでもありますので、このあたりの工程も可能な限り現場へ赴き写真に残しておくことをお勧めします。

筋交いや金物の状態や柱と土台との接合部分、不要な梁の欠き込みなど、素人であっても事前にインターネット等を通じて知識を吸収しておきさえすればその場で現場監督に疑問をぶつけることもできますので、注文住宅建築というまたとない機会ですから悔いの残らないようにしましょう。

このあたりの工事でポイントとなるものを2点記載しておきます。

【屋根材】
・スレート
・粘土瓦
・セメント/コンクリート瓦
・ガルバリウム鋼板
・補足:トタン、銅板、アスファルトシングル

[スレート]
近年最も一般的な屋根材となっています。安価なため建売住宅ではほぼこの屋根材となっており、注文住宅においても特に指定が無ければほぼこちらの屋根材が設定されています。
素材としてはセメントで、それを薄く加工し板状にした屋根材です。
若干耐用年数が短く15~20年程度と言われており、耐久性を保つために塗り替えが必要な屋根材となることを認識しておく必要があります。

メリット:安価、軽量、カラーが豊富
デメリット:低耐久、低断熱

[粘土瓦]
昔ながらの日本家屋に使用されてきた屋根材で、その名の通り粘土を焼き固めて作られた屋根材のことです。一般的に「瓦」と呼ばれているものはこの粘土瓦のことを指します。
耐用年数は50年以上と言われており、塗り替えの必要も無いためほぼノーメンテナンスと言われています。
ちなみに我が家は粘土瓦を選択し、三州野安さんのFS-40Nを採用しました。

メリット:高耐久、高断熱、結露に強い
デメリット:高価

[セメント瓦]
スレート同様に素材はセメントですが、こちらは瓦のように厚みを出すことで断熱性や耐久性を高めたものとなります。材料としては粘土瓦より安価ではあるものの、施工方法は業者の方の考え方にもよりますが一般的には粘土瓦と同様の為施工費の部分でスレートよりも高価となります。また、スレートと同様に塗り替えが必要で、20~25年経過後には塗り替えが必要となります。

メリット:粘土瓦より安価、スレートより高耐久、スレートより高断熱
デメリット:スレートより高価

[ガルバリウム鋼板]
近年このガルバリウム鋼板で施工する棟数が増えてきているようですが、こちらは鉄にガルバリウムという合金を被膜させた素材となります。
ポイントは耐久性ですが、粘土瓦とスレートの中間程度の位置付けです。一見、ノーメンテナンスのように思われがちですが、サビ等を防止する表面の塗膜が30年程度で劣化していくため再塗装が必要となります。

メリット:軽量、スレートよりも高耐久、複雑な形状が可能
デメリット:スレートより高価、遮音性が低い

まとめると以下の通りです。

価格帯:スレート << セメント瓦 = ガルバリウム鋼板 << 粘土瓦
耐久性:スレート << セメント瓦 << ガルバリウム鋼板 << 粘土瓦
断熱性:スレート << セメント瓦 << 粘土瓦 ※ガルバリウム鋼板は商品により異なる
遮音性:ガルバリウム鋼板 << スレート << セメント瓦 << 粘土瓦

【ルーフィング】
注文住宅のオプションの中でも全くと言っていいほど話が上がらない部材がこのルーフィングです。野地板と屋根材との間に施工する部材ですが、想像していただければお分かりかと思いますが構造材である木材にそのまま屋根材を載せてしまうと屋根材の隙間から雨が入り構造材を痛めてしまうため、それを防止するための防水の役割を果たすものです。
実はこれ、非常に重要な要素の一つであるにもかかわらず注文住宅の営業の方にこの話題をふっても誰もピンときた方はいませんでした。このルーフィングの性能によって雨漏りや結露、室内温度にまで及ぼしかねないものなんです。
ではなぜか、これは選んだルーフィングの種類によっては屋根部分の構造を変更しなければならず、オプション金額以上に工事側に負担を要してしまうからなんです。ある程度打ち合わせ初期の段階から工事監督に話を通しておく必要がありますのでご注意ください。
種類は主に以下4種類となります。

・アスファルトルーフィング
・改質アスファルトルーフィング
・透湿防水ルーフィング
・合成高分子系ルーフィング

[アスファルトルーフィング]
防水という部分にのみ焦点を当てて開発された防水シートです。
防水紙にアスファルトをしみ込ませ防水効果を高めた製品です。建売住宅は基本的にこちらのルーフィングになっていますし、注文住宅においても何も指定しなければこちらのルーフィングになっていることが多いかと思います。耐用年数は15年程度となります。

メリット:安価
デメリット:耐久性が低い、透湿性がほぼゼロ

[改質アスファルトルーフィング]
アスファルトルーフィングのアスファルト部分にゴムや合成樹脂、ポリマー、プラスチックなどを混ぜ込ませることで耐久性を高めた製品です。耐用年数は20年程度となります。

メリット:アスファルトルーフィングよりも耐久性が高い、多少安価
デメリット:透湿性がほぼゼロ

[透湿防水ルーフィング]
その名の通り湿気を通す防水ルーフィングです。欧米では一般的な製品ですが、なぜか日本ではあまり普及していません。性能としては断然こちらのほうが高くはなりますが、通気工法と呼ばれる屋根部分に通気層を設ける構造にしておく必要があるため打ち合わせ初期の段階で住宅メーカー側の了解を得ておく必要があります。
ちなみに我が家は透湿防水ルーフィングを選択し、フクビさんの遮熱ルーフエアテックスを採用しました。

メリット:耐久性が高い、結露に強い、屋根の寿命を延ばす
デメリット:高価

[合成高分子系ルーフィング]
合成樹脂を主成分とした防水紙です。アスファルト系ルーフィングよりも軽量であるため躯体への負担を減らすことができます。

メリット:軽量、改質アスファルトルーフィングと同程度の耐久性
デメリット:多少高価、透湿性がほぼゼロ

屋根材やルーフィングの選択により家の耐久性や快適性が異なりますのでこのあたりも十分に注意が必要です。

それではまた!

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